中国語あれこれ 2

中国語あれこれ 2

【中国語あれこれ 2】

中国語とは

現在の世界の人口は約70億、中国の人口は約14億、よく言われることだが、地球上の5人に1人が中国人ということになる。その中国で話されている言葉は、人口の9割以上を占める漢民族の言葉で、それを「汉语」と呼ぶ。

但し、中国語学習者の間では周知の如く、中国には夥しい数の方言が存在し、漢民族同士でも出身地が異なると、全く会話が成り立たないという現象が多々起こる。有名な例を挙げると、中華人民共和国の初代国家主席・毛沢東は湖南省の出身であるが、その言語は「湘方言」で、他地域の人たちにはほとんど通じなかったそうである。毛沢東自身もそのことは心得ていて、演説の際には、例えば「世界」と言っても、「湘方言」では通じないため、“World”と英語を使ったりして補っていた。

そこで、新中国では、全国共通の言葉の必要性を痛感し、首都北京の発音を標準音とし、北京を中心とする北方地域で用いられている言葉を標準語彙とする言葉を共通語と定め、それを「普通话」と名付けた。

上述の通り、現在の標準中国語は、「普通话」であるが、海外ではこの「普通话」という単語はあまり知られていないため、「中国语」・「中国话」・「中文」が“Chinese(language)”として使われている。また、台湾では「國语」、シンガポールでは「华语」が公用語となっているが、全て同じ言語である。

このように自国の言語を幾通りもの言い方で呼ぶのは、世界でも稀ではないかと思われ、甚だ興味深い。

     

  第二回 完

〈黒澤義己〉

nakahara