中国語あれこれ 4

中国語あれこれ 4

【中国語あれこれ 4】

中国のことわざ

             

日本のことわざ・格言には、中国由来のものが多々あることは、周知のことと思う。「五十歩百歩」、「蛇足」、「百聞は一見に如かず」などが代表例である。

それぞれ中国語では、「五十步笑百步」、「画蛇添足」、「百闻不如一见」となる。

どれも日本語より長いが、はっきりと意味を伝えている。但し、「百闻不如一见」は更に「百见不如一干」と続き、より示唆に富んだものになっている。

 

「馬の耳に念仏」、「猫に小判」など動物の入ったことわざもある。どちらも「对牛弹琴」だが、「投珠于诸」というのもあり、これはまさに「豚に真珠」にぴったりである。

「弘法も筆の誤り」といった人名の入ったことわざもある。「三个臭皮匠赛过诸葛亮」(三人寄れば文殊の知恵)は、日本人にも分かりやすい。「说曹操曹操就到」も、少し考えれば察しが付くのではないだろうか。

尚、「弘法(に)も~」は、弘法大師が中国人ではないこともあり、固有名詞は出てこない。中国語では、「智者千虑,必有一失」或いは「聪明一世,糊涂一时」が近いことわざになる。

「臨機応変」などは、中国語そのもののように思えるが、実際に中国で使われているのは、「随机应变」或いは「见机行事」である。また、「馬子にも衣裳」

は、いかにも日本語らしいが、中国にも「人是衣裳,马是鞍」というよく似た表現がある。

「入乡随俗」(郷に入らば郷に従え)、「久居则安」(住めば都)は、字面から分かると思う。「眼中钉」もやはり意味は取れると思うが、日本語に比べてかなり痛そうである。

 

中国語学習がある程度進んだ段階で、たまにはことわざ等について考えてみるのも良い学習法かと思い、本稿を思い立った。うまくいけば、「一举两得」と言えるのではないか。

第四回 完

〈黒澤義己〉

nakahara